「市販薬を飲んでも頭痛が治らない」
「薬が効かなくなってきた気がするけど、このまま薬を飲み続けてもいいの?」
このような不安を感じたことはあるのではないでしょうか。
薬が効かない頭痛には、服用方法やタイミング、頭痛の種類が大きく関係しています。
この記事では、頭痛に薬が効かない原因や対処法などを詳しく解説します。
頭痛の悩みを抱え続ける前に、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
頭痛に薬が効かない原因

薬が効かない主な原因を3つ紹介します。
- 服用タイミングが遅い
- 薬の過剰使用
- 薬が体質や頭痛タイプに合っていない
一つずつ詳しく解説します。
服用タイミングが遅い
頭痛に薬が効かない原因として、服用タイミングが遅いことが考えられます。
頭痛薬は「痛くなってから」ではなく「痛くなり始めたとき」に飲むことが最も効果的です。
特に片頭痛では、痛みが進むと胃腸の動きが悪くなり、薬の吸収が低下します。[1]
そうなると、薬を飲んでも効き目が出にくくなってしまいます。
たとえば、「目の奥がチカチカする」「軽い吐き気を感じた」など、片頭痛特有の前兆を覚えたら、すぐに薬を飲みましょう。
薬の過剰使用
頭痛薬を約10回以上/月使用していると、かえって頭痛が慢性化する「薬物乱用頭痛」のリスクが高まります。[2]
これは、薬が原因で頭痛が引き起こされる悪循環に陥る状態です。
今すぐ実践できる対策は、薬を使った日をカレンダーやスマホに記録することです。
使用回数が可視化されると、無意識の乱用を防ぐ意識が高まります。
約10回以上/月頭痛薬を使用している場合は、頭痛外来を受診して医師に相談しましょう。
薬が体質や頭痛タイプに合っていない
頭痛薬は種類によって作用が異なり、すべての頭痛に効くわけではありません。
合わない薬を使い続けても効果は得られません。
まず「自分の頭痛の特徴をメモする」ことから始めましょう。
メモに残しておくと良い特徴は、以下の通りです。
- 痛む部位
- 痛むタイミング
- どんな痛みか
上記の項目をメモに残しておけば、受診時の診断にも役立ちます。
頭痛外来に受診して、適切な薬を処方してもらうのがおすすめです。
そのためにも、普段から頭痛についてメモをしておきましょう。
頭痛の種類と薬が効きにくい理由

「薬が効かない」と感じる理由のひとつは、自分の頭痛タイプに合った対処ができていない可能性があります。
ここでは代表的な4つの頭痛タイプを紹介します。
- 緊張型頭痛
- 片頭痛
- 群発頭痛
- 薬物乱用頭痛
一つずつ詳しく解説します。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、肩や首の筋肉のこりが原因で起こります。
デスクワークやスマホの長時間の使用は、筋肉が緊張して緊張性頭痛を引き起こします。[5]
鎮痛薬で一時的に抑えられても、原因を放置すると再発を繰り返します。
対処法として、1時間に1回は首をゆっくり回すことをまずは習慣にしましょう。
体操やストレッチをすると、血流が促進されて筋肉の緊張がほぐれます。
痛みの予防には、姿勢の改善とストレッチをセットで続けることが大切です。
片頭痛
片頭痛は、脈打つような強い痛みや吐き気を伴い、市販薬では効果が薄いケースが多いです。[6]
トリプタン系など、専用の処方薬が必要な場合もあります。[3]
早期対処として、「前兆が出たらすぐに暗い静かな場所に移動し、冷たいタオルでこめかみを冷やす」ことをおすすめします。[7] [6]
繰り返す場合は、医師に相談して適切な薬の処方を受けましょう。
群発頭痛
群発頭痛は、目の奥がえぐられるような激痛が同じ時間帯に繰り返し起こるタイプで、市販薬はほとんど効きません。[8]
特に早朝や深夜に発作が集中するのが特徴です。[8]
軽度の症状緩和につながる場合がありますが、基本的には酸素吸入や注射薬が必要です。[8]
自己判断せずに、早めに頭痛外来を受診しましょう。
薬物乱用頭痛(慢性頭痛との関連)
薬物乱用頭痛は、薬を頻繁に使いすぎた結果として起こる慢性頭痛の一種です。[2]
「飲むたびに効きが悪くなる」「薬が手放せない」状態は注意が必要です。
今すぐできる行動として「薬を飲まずに頭痛を記録する日を1日つくる」ことがあります。
ただし、無理に薬をやめると頭痛がひどくなることもあります。
薬を手放せなくなったと感じたら、薬を飲み続ける前に頭痛外来に受診しましょう。
薬以外の対処法|生活習慣やセルフケア方法

頭痛を予防するための生活習慣やセルフケア方法は、以下の通りです。
- 睡眠やストレス、生活リズムを改善する
- リラクゼーションやマッサージをする
- 水分補給・栄養バランス意識する
一つずつ詳しく解説します。
ストレスや生活リズムを改善する
頭痛は生活リズムの乱れやストレスが原因になることが多く、特に緊張性頭痛や片頭痛に影響します。
生活習慣の乱れやストレスがあると、頭痛を慢性化させてしまうこともあります。
頭痛の予防には、日々の生活の中で無理なく続けられる習慣づくりが重要です。
以下の対処法を取り入れてみてください。
- 寝る1時間前には照明を暗くし、スマホやPCは見ない
- 起床後すぐにカーテンを開け、自然光を浴びる
- 昼休みに5分間、外の空気を吸いながら深呼吸をする
- 就寝前に肩・首をゆっくり回してストレッチをする
これらを実践するだけでも、自律神経が整い、頭痛の頻度や強度を抑える効果が期待できます。
リラクゼーションやマッサージをする
筋肉の緊張が原因の頭痛には、リラクゼーションやマッサージが効果的です。
特にデスクワークやスマホの使用時間が長い人は、積極的に取り入れていきましょう。
肩や首をゆっくり回すと血流が促進され、緊張型頭痛の予防になります。
さらに、1日10分のウォーキングでも血流が改善され、頭痛の頻度を減らす効果があります。
水分補給・栄養バランス意識する
片頭痛は水分や栄養不足などが原因となることがあります。[9]
今すぐできる予防策は、「朝起きたらコップ1杯の水を飲む」こと。
これだけでも水分不足を防ぎ、血行を安定させます。
また、昼食に「納豆ご飯+野菜スープ」のようなビタミンB群・マグネシウムを含む食品を意識して取り入れましょう。[10] [11]
体の内側から整えることが、薬に頼りすぎない頭痛対策につながります。
病院を受診するタイミング

「まだ市販薬でなんとかなるかも」「病院に行くのは大げさかもしれない」と感じて、頭痛を我慢し続けている方もいるでしょう。
しかし、薬が効かない頭痛は、すでに自己判断での対処が難しい段階にあるサインかもしれません。
病院を受診するタイミングは、以下の項目から判断しましょう。
- 頭痛頻度や強度の変化
- 市販薬が効かない期間と回数
- めまい・しびれ・視覚異常などの併発症状
一つずつ詳しく解説します。
頭痛頻度や強度の変化
頭痛が週に何度もある、痛みが強くなったなどの場合は、病院を受診しましょう。
目安として、週2回以上の頻度や、日常生活に支障が出るほどの痛みがある人は、自己判断せずに受診することをおすすめします。
今すぐできる行動として、「1週間分の頭痛記録をノートにまとめる」ことがおすすめです。
受診時にそのノートを医師に見せることで、適切な診断をしてくれる可能性が高くなります。
市販薬が効かない期間と回数
市販薬を1週間以上使い続けても改善が見られない、あるいは約10回以上/月飲んでいる場合は、医師の診断が必要です。
薬を飲んだ時間と効果が出た時間を記録しておくことで、自分の症状と薬の相性を把握できます。
効かない薬を使い続けるより、症状に合った処方薬への切り替えが有効です。
めまい・しびれ・視覚異常などの併発症状
頭痛に加えて以下の症状が出現したら、迷わず頭痛外来を受診してください。
- めまいがする
- 手がしびれる
- 視界がチカチカする
「異常を感じた時刻・症状・継続時間を紙に書き出す」ことで診察がスムーズになります。
脳卒中や脳腫瘍など重大な疾患の可能性もあるため、迷わず頭痛外来へ受診しましょう。[12] [13]
まとめ

「頭痛に薬が効かない」と感じたら、それは体からの重要なサインかもしれません。
服用タイミングの誤り、薬の乱用、タイプに合わない薬の選択などが原因で、頭痛が慢性化している可能性があります。
生活改善やセルフケアだけでは限界があるため、症状が続く場合は専門医の診察を受けることが大切です。
自分の頭痛を正しく理解し、適切な検査・診断・治療を受けることで、毎日の不安や痛みから解放される可能性があります。
天王寺だい脳神経外科では、頭痛専門外来があるため、お気軽にご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. 市販の鎮痛薬を飲んでも全く効かないのはなぜですか?
A. 主な原因は3つ考えられます。
服用タイミングの遅れ: 痛みがピークに達してからでは薬の吸収が低下します。
頭痛タイプとの不一致: 片頭痛や群発頭痛には、一般的な市販薬(アセトアミノフェンやイブプロフェン等)では効果が不十分な場合があります。
薬物乱用頭痛: 月に10回以上服用することで脳が過敏になり、逆に痛みを感じやすくなっている可能性があります。
Q2. 薬が効かない時、すぐにできる対処法はありますか?
A. 頭痛のタイプによって異なりますが、以下の応急処置が有効です。
片頭痛の疑いがある場合: 静かな暗い部屋で横になり、痛む部位(こめかみなど)を冷やしてください。光や音の刺激を避けることが重要です。
緊張型頭痛の疑いがある場合: 首や肩を温め、軽いストレッチで血流を改善させてください。 ただし、これらは一時的な処置であるため、頻発する場合は根本的な診断が必要です。
Q3. どのくらいの頻度で薬を飲んでいたら病院へ行くべきですか?
A. **「月に10回以上」**鎮痛薬を服用している場合は、受診を強く推奨します。 薬の飲み過ぎによる「薬物乱用頭痛」へ移行している恐れがあり、この場合は自力での改善が困難です。また、週に2回以上症状がある、または薬の量が増えてきたと感じる場合も、予防療法を検討するタイミングです。
Q4. 頭痛外来ではどのような治療を行うのですか?
A. まずは問診や必要に応じてMRI検査を行い、頭痛のタイプを特定します。 治療では、痛みを止める「急性期治療薬」だけでなく、頭痛そのものを起こりにくくする**「予防療法」**を組み合わせます。最近では、CGRP関連薬剤(注射薬)など、従来の薬で効果がなかった方への新しい選択肢も広がっています。
Q5. 突然の激しい頭痛が起きた場合、どうすればいいですか?
A. 「バットで殴られたような痛み」「経験したことのない急激な痛み」に加え、しびれ、麻痺、言葉の出にくさがある場合は、迷わず救急車を呼ぶか、直ちに脳神経外科を受診してください。 くも膜下出血などの命に関わる疾患の可能性があります。
監修者情報:山田 大(やまだ だい)
天王寺だい脳神経外科クリニック 大阪頭痛脳神経クリニック 理事長
日本脳神経外科学会 専門医 頭痛学会 専門医
- 全国でも屈指の診療実績を持つ頭痛診療のスペシャリスト 2026年4月、より高度な頭痛治療を提供するため大阪頭痛脳神経クリニックを設立。
2026年 4月 大阪頭痛脳神経クリニック 開院 土日も診療 平日土曜日20時まで診療(初診19時半)
JR大阪駅、阪急梅田、地下鉄梅田駅すぐ、頭痛、ものわすれ、認知症、頭部外傷、当日MRI検査を行えます。
今まで天王寺だい脳神経外科が遠くて通いづらい、大阪北部、兵庫県、大阪、淀川区、都島区、城東区の方、受診する時間が無いと思われておりました方是非受診ください。
医療法人壮大会 大阪頭痛脳神経クリニック 天王寺だい脳神経外科
理事長 山田 大 Dai Yamada

資格・所属学会
日本脳神経外科学会 専門医
身体福祉障害者指定医
難病指定医
日本脳神経外科コングレス
日本頭痛学会
日本脳卒中学会
日本認知症学会
日本頭痛学会 頭痛専門医
専門分野
頭痛の治療
認知症の治療
首、腰の病気、しびれ
血管の病気
めまい、たちくらみ
てんかん
高血圧、高脂血症、糖尿病
リハビリテーション
略 歴
2013年
近畿大学医学部医学科
高砂市民病院 初期研修医 内科、外科、製鉄記念広畑病院 救急科
2015年
医療法人寿会 富永病院 脳神経外科
2018年
医療法人寿会 福島県 総合南東北病院 脳神経外科
2019年
医療法人寿会 富永病院 脳神経外科
2021年12月
医療法人寿会 富永病院 退職
2022年2月
資格・所属学会
日本脳神経外科学会 専門医
身体福祉障害者指定医
難病指定医
日本脳神経外科コングレス
日本頭痛学会
日本脳卒中学会
日本認知症学会
日本頭痛学会 頭痛専門医
参考文献
[1]Effects of migraine attack and metoclopramide on the absorption of tolfenamic acid
[3]外来患者における急性反復性片頭痛の薬理学的治療: American College of Physicians
[4]緊張型頭痛の治療に関するEFNSガイドライン – EFNSタスクフォースの報告
[5]緊張性頭痛
[6]片頭痛関連めまい
[7]片頭痛
[8]群発頭痛 診断と治療
[9]Increasing the daily water intake for the prophylactic treatment of headache: a pilot trial
[10](2)水溶性ビタミン|厚生労働省
[11]厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
[13]脳腫瘍患者の初期症状と病院に受診するまでの 期間について





