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てんかん治療薬

てんかん治療薬について

てんかん治療薬について

現在てんかんには、多くの種類の治療薬が臨床で使われています。
しかし、ここ数年、効果の高い薬が開発されており、古くからの薬を使う機会が減ってきているのも実情です。
主に2006年以降のてんかんのお薬を新規てんかん薬と分けています。
今のお薬は、効果も強く、逆に副作用も少なくそちらに移行していく事も提案させて頂きます。

てんかんのお薬一覧

フェニトイン(PHT)(商品名:アレビアチン、ヒダントール、ホストイン)

  • 作用機序

    電位依存性ナトリウムチャネルを阻害するなどして興奮性伝達を抑制、神経膜を安定化させることで抗けいれん作用を発揮します。

  • 適応

    • 内服は、1940年からあるお薬です。
    • 点滴のtypeは1981年より発売されており、歴史の深いお薬です。
    • 様々なてんかんに適応があります。
  • 副作用

    • 中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens−Johnson症候群、発熱、紅斑、水疱、糜爛、そう痒感等があります。
    • 併用不可の薬剤も多いお薬です。
    • 妊婦には相対禁忌となっております。
    • あまり、内服されている方を臨床でお目にかかる事はありません。

フェノバルビタール(PB)(商品名:フェノバール、ワコビタール、ルピアール、ノーベルバール)

  • 作用機序

    • GABA受容体に作用します。
    • 中枢神経系における抑制系の増強により興奮を抑制。
    • 作用の発現は遅く持続的である(長時間作用型)特徴があります。
  • 適応

    不眠症、不安、緊張状態の鎮静、てんかんの痙攣発作などがあります。

  • 副作用

    • 食欲減退の副作用、血中の甲状腺ホルモン濃度を低下、葉酸の吸収や代謝に影響し、貧血(巨赤芽球性貧血)を起こします。
    • 離脱症状が強く、減量時に痙攣発作を誘発する事もあります。

ゾニサミド(ZNS)(商品名:エクセグラン)

  • 作用機序

    • ナトリウムチャネルおよびT型カルシウムチャネルの抑制。
    • GABA受容体ならびにグルタミン酸受容体調整作用により発作が出ないよう安定させる。

    適応

    • パーキンソン病やレビー小体型認知症のパーキンソニズム(手が震えるなど)の症状にも抗パーキンソン病薬トレリーフの名称でも使われます。
    • 全般発作、部分発作に適応があります。
  • 副作用

    • 中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
    • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
    • 紅皮症(剥脱性皮膚炎)
    • 薬剤性過敏症候群
    • 再生不良性貧血
    • 無顆粒球症
    • 赤芽球癆
    • 血小板減少
    • 急性腎不全
    • 間質性肺炎
    • 肝機能障害
    • 黄疸
    • 横紋筋融解症
    • 腎・尿路結石
    • 発汗減少に伴う熱中症
    • 悪性症候群
    • トレリーフには幻覚、妄想、錯乱、せん妄等もあります)

クロナゼパム(CZP)(商品名:リボトリール、ランドセン)

  • 作用機序

    • ミオクローヌス発作に有効とされています。
    • 稀にむずむず脚症候群にも使われます。

ジアゼパム(DZP、DAP)(商品名:セルシン、ホリゾン、ダイアップ坐剤)

  • 作用機序

    • 重責発作時に使います。
    • てんかんコントロールが不良な人には座薬等で自宅でも対応できるよう処方したりします。

バルプロ酸ナトリウム(VPA)(商品名:デパケン、バレリン、セレニカRなど)

  • 作用機序

    • 神経細胞の興奮に関わる電位依存性ナトリウムチャネルとT型カルシウムチャネルをブロック。
    • 神経細胞の興奮を抑制する方向に利用されるGABAの作用に、バルプロ酸は関連すると考えられています。
    • 主にGABAトランスアミナーゼをバルプロ酸が阻害し、脳内のGABA濃度を増加させ興奮を抑制します。

    適応

    • 旧世代のお薬ですが、今でもよく見かけるお薬です。
    • 特発性全般性てんかんの第一選択薬である。
    • 躁うつ病や片頭痛の予防にも使われています。
    • 血中濃度のモニタリングを定期的に行います。
    • 当方では、イーケプラで副作用が出た(主に性格変容)際に使う事があります。
  • 副作用

    • 副作用は、多岐にわたりますが、多いのが眠気と薬疹です。
    • 妊婦には基本的に使わない方が良い薬です。
    • 眠気
    • 失調
    • ふらつき
    • 鎮静と震戦悪心
    • 嘔吐
    • 食欲不振
    • 胃腸障害
    • 全身倦怠感
    • 疲労感
    • 体重増加
    • 脱毛 高アンモニア血症を伴う意識障害
    • 血液障害(溶血性貧血
    • 赤芽球癆
    • 汎血球減少
    • 重篤な血小板減少
    • 顆粒球減少
    • 急性膵炎
    • 間質性腎炎
    • ファンコニー症候群
    • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
    • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
    • 過敏症症候群
    • 脳の萎縮
    • 認知症様症状
    • 横紋筋融解症
    • 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
    • 間質性肺炎
    • 好酸球性肺炎
    • 催奇形性(胎児への影響)

カルバマゼピン(CBZ)(商品名:テグレトール、テレスミン)

  • 作用機序

    • 脳神経・末梢神経細胞のナトリウムチャネルを遮断することにより、神経の興奮を抑制します。
    • 主に側頭葉てんかんに(部分発作を主訴とするもの)に効果的とされております。
  • 適応

    双極性障害の躁状態、統合失調症の興奮状態、三叉神経痛にも適応があります。

  • 副作用

    • 飲み初めには、眠気、運動失調、倦怠感や脱力感、瞬間的な複視(かすみ目)、めまいや立ちくらみ、頭痛・頭重、食欲低下や吐き気・胃痛などの消化器症状などがあります。
    • 臨床現場では、大抵の副作用は投与2~3週間で消失していく印象です。
    • 重大でよくはる副作用としては、発疹です。比較的多く出やすく、放置すると重症化する事もしばしばみられます。発疹が出た場合は即座に服薬を中止した方が安全と考えます。

ここからは、新規抗てんかん薬の紹介です

新しい抗てんかん薬(新規抗てんかん薬)の特長

  • 作用機序が多様である
  • 抗てんかん作用以外の副次作用を有する
  • 副作用は、既存の薬剤に比べ少ない。

ガバペンチン(ガバペン)

  • 作用機序

    • ガバペンチンは焦点発作に対して他の抗てんかん薬と併用して使用される薬剤です。
    • 本薬剤単体で使う事はあまりありません。
    • 各種受容体や主要なイオンチャネルとは結合せず、既存の抗てんかん薬とは異なる機序で抗けいれん作用を発現するとされています。
    • 同じ成分で別の商品になりますが、レストレスレッグス症候群の治療にも用いられます。
  • 適応

    • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法です。
    • レグナイトという商品では、中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)に使用可能です。
  • 副作用

    • 傾眠傾向、浮動性めまい、頭痛、複視、倦怠感、急激な減量あるいは中止時に、てんかん発作の増悪またはてんかん重積状態のおそれ、興奮、混乱、失見当識、胃腸症状、振戦などの離脱症状が内服減量、中止の典型的には1~2日後に発生する。

トピラマート(トピナ)

  • 作用機序

    • AMPA/カイニン酸型グルタミン酸受容体機能抑制作用により脳内の興奮性神経伝達を抑制し、発作を抑えます。
    • 電位依存性ナトリウムチャネル抑制作用、電位依存性L型カルシウムチャネル抑制作用やGABA存在下におけるGABA受容体機能増強作用および炭酸脱水酵素阻害作用によって抑制性神経伝達を強めるとされています。
    • 様々な作用点を持つとされている。
    • 単剤で効果不十分な部分発作に追加することで発作の改善が期待されます。
  • 適応

    • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない、てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法
  • 副作用

    • 気分の落ち込みなど、情緒/行動に影響する事が報告されています。
    • 代謝性アシドーシス、閉塞隅角緑内障・急性近眼(視力の急激な低下)、乏汗(汗が出なくなる)、およびそれに伴う高体温・高熱、腎・尿路結石、催奇形性(胎児への影響)等があります。

ラモトリギン(ラミクタール)

  • 作用機序

    • Na+チャネルを抑制することにより、神経膜を安定させます。
    • グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑え、抗痙攣作用を発揮します。
    • 全般発作にも焦点発作にも有効性を示します。
    • 部分発作、強直間代発作、Lennox-Gastaut症候群には他剤との併用療法を行います。
    • 気分に対してはよい方向に作用することが多く、情緒/行動の問題を併存する小児てんかんには有用な薬剤です。
    • 最初に妊婦に使いやすい催奇形性が少ないお薬とされております。
  • 適応

    • てんかん患者での、部分発作(二次性全般化発作を含む)、強直間代発作、定型欠神発作対する単剤療法。
    • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者に対する他の抗てんかん薬との併用療法
    • 部分発作(二次性全般化発作を含む)、強直間代発作、Lennox-Gastaut症候群における全般発作
    • 双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制
  • 副作用

    • 薬疹による皮膚障害があり、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)、薬剤性過敏症症候群が起こることがあります。特にバルプロ酸との併用はRISKが上がるため注意が必要です。

レベチラセタム(イーケプラ)

  • 作用機序

    • レベチラセタムはシナプス小胞のタンパク質(SV2A)に結合することにより抗てんかん作用を示すとされる薬剤です。
    • 幅広い発作のスペクトラムに有効で、焦点発作には単剤で使用することもできます。
    • 成人、子供とわず、まずはじめに投与するお薬です。
    • 一番臨床でも使う機会が多いお薬です。
  • 適応

    • てんかん全般、4歳から使用可能。
    • 催奇形性も少なく妊婦にも使用が考慮される。
  • 副作用

    • 臨床でよく問題になるの後、眠気と性格変化です。
    • 眠気は、しばしば聞きますが、性格変化は、ごくまれに当たります。
    • 脱力感、傾眠、頭痛、感染症、眩暈、抑うつ等があります。

ぺランパネル(フィコンパ)

  • 作用機序

    • AMPA型グルタミン酸受容体非競合型拮抗薬として抗てんかん作用を示す薬剤です。
    • 半減期が長く、1日1回内服の用法で使用できます。
  • 適応

    • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作および強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法
  • 副作用

    • イライラ、めまい、眠気といった副作用の頻度が、多いです。
    • カルバマゼピン、フェニトインとの併用で、血中濃度が著しく低下するので併用注意です。

ラコサミド(ビムパッド)

  • 作用機序

    • カルバマゼピンやラモトリギンとは異なる機序でナトリウムチャネルに作用し、抗てんかん作用を示します。
    • 過度な神経細胞の興奮を抑え、てんかん発作を抑える薬です。
    • カルバマゼピンやラモトリギンと異なりアレルギー反応がほとんどなく使いやすい。
    • 情緒/行動への影響もないことから、小児にも安全に使用できる事が特徴です。
  • 適応

    • 強直間代発作、てんかんの部分発作、てんかんの二次性全般化発作
  • 副作用

    • 眠気やめまいの副作用が問題となることがあります。
    • 浮動性めまい
    • 頭痛
    • 傾眠
    • 記憶障害
    • 振戦
    • 運動失調
    • うつ病
    • 幻覚
    • 攻撃性
    • 激越
    • 感覚鈍麻

診療時間
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