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高脂血症治療薬

高脂血症治療薬について

高脂血症治療薬について

脂血症とは、いわゆる血液検査でLDLコレステロール(悪玉コレステロール)やTG(トリグリセリド)いわゆる中性脂肪が高い状態を示します。
これらが高いと、血管壁にプラークが付着し、動脈硬化、血管狭窄等を引き起こし、脳梗塞、心筋梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症等を引き起こします。
早期の予防が、5年~10年後の未来の健康状態を改善します。

高脂血症のお薬

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)

最も効果的でよく使うお薬です。体内では主に肝臓においてコレステロール合成が行われております。
コレステロールが合成される過程でHMG-CoA還元酵素(3-Hydroxy-3-methylglutaryl coenzyme-A reductase)という物質が必要です。
そして、肝臓で作られたコレステロールは各組織に移行したり、胆汁酸として排泄されます。

本剤は肝臓においてHMG-CoA還元酵素を阻害し、コレステロール合成を抑えることにより、血液中のコレステロールを減らす作用をあらわす。特にLDLコレステロールを減らす作用が強いとされています。
LDLコレステロールは、血液中でアテローム(プラークという血管のゴミ)の原因となり、これが原因で動脈硬化を早めます。スタチン製剤は、LDLコレステロールを低下させる作用などにより動脈硬化に関連する脳梗塞や心筋梗塞などの予防します。

また、肝臓でのコレステロールの産生を抑え、LDLの受け皿を増やすことで、血液中のLDLコレステロールを減らします。
更に血管の内側にたまったコレステロールのふくらみ(プラーク)を安定化することで、血の固まり(血栓)をできにくくする作用も併せ持っています。

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)製剤・一覧

  • クレストール

    • ストロングスタチンに属する薬剤(ロスバスタチン製剤)です。
    • この薬剤もは、国産の商品です。LDLを下げる効果が強く、LDLが高値の方へ最初に用いる事がよくあります。OD錠(口腔内崩壊錠)もあるため、嚥下機能の低下した患者様へも使いやすいです。副作用は、筋肉痛(3.2%)、ALT(GPT)上昇(1.7%)、CK(CPK)上昇(1.6%)があります。
    • その他、スタチン全般的な副作用として横紋筋融解症(稀)があります。
  • ロスーゼット配合錠(他の薬剤成分との配合剤)

    • ロスバスタチンとエゼチミブ(小腸コレステロールトランスポーター阻害薬)との配合剤
  • メバロチン(他の薬剤成分との配合剤)

    • 日本で、作られた歴史あるお薬です。他の薬との相互作用(飲み合わせに注意する薬)が少なく、使いやすいお薬です。細粒のtypeもある為、高齢者にも使いやすいお薬です。
  • リポバス(他の薬剤成分との配合剤)

    • スタンダードスタチンに属する薬剤(シンバスタチン製剤)です。
    • 副作用:抗真菌薬(薬剤例:イトラコナゾール)などとの併用に注意が必要です。
  • リバロ(他の薬剤成分との配合剤)

    • ストロングスタチンに属する薬剤(ピタバスタチン製剤)
    • ピタバスタチンは血糖値を上昇させないとされており、高LDL、低HDL、糖尿病を有する肥満、メタボリックな患者への投与に使いやすいお薬です。
  • リピトール(他の薬剤成分との配合剤)

    • ストロングスタチンに属する薬剤(アトルバスタチン製剤)
    • 副作用:関節痛、下痢、胸やけ、吐き気、筋肉痛などがあります。重度の副作用には、横紋筋融解症、肝臓障害、糖尿病などがありますが、稀です。

ベザフィブラート製剤

血液中のLDLコレステロールおよびトリグリセリドを低下させ、HDLコレステロールを上昇させます。
インスリン抵抗性の改善効果もあります。肝臓ではコレステロールやトリグリセリドが作られます。
フィブラート系薬剤は、まずその合成を阻害します。体内のリポ蛋白という物質によって、コレステロールやトリグリセリドを含む物質で血液中に分泌されます。
リポ蛋白を分解する酵素としてリポ蛋白リパーゼ(LPL)というものがあります。このリポ蛋白リパーゼ(LPL)の働きにより、リポ蛋白中のトリグリセリドが分解され、血液中のHDLコレステロール(善玉コレステロールとも呼ばれる)が増加します。
フィブラート系薬剤は、このリポ蛋白リパーゼ(LPL)の代謝を促進します。

ベザフィブラート製剤・一覧

  • ベザトール(ベザフィブラート製剤)

    • 徐放性製剤です。
    • 通常、1日2の内服です。
    • 副作用:横紋筋融解症等
    • 禁忌事項:腎機能に関する臨床検査値に異常がある患者へのスタチンとの併用は禁止されています。
  • トライコア、リピディル(フェノフィブラート製剤)

    • 通常、1日1回の服用です(病態などによっては1日2回などの服用方法が指示される場合も考えられます)。
  • パルモディア(ペマフィブラート製剤)

    • 通常、1日2回の服用です。
    • 作用の特徴(主に肝臓の脂質に代謝に関わる遺伝子群の発現を選択的に調節することで脂質代謝を改善する)から選択的PPARαモジュレーターとも呼ばれます。

陰イオン交換樹脂

コレステロールは胆汁酸に変えられて腸に排泄され、また再吸収されますが、陰イオン交換樹脂は胆汁液と結合して再吸収を抑えるので、肝臓や血液中のLDLコレステロールが減少します。

陰イオン交換樹脂・一覧

  • コレバイン

  • コレバインミニ

  • クエストラン

ニコチン酸誘導体

中性脂肪の分解を促進、更には、コレステロールの排泄を促進させます。
トコフェロールニコチン酸は、ビタミンE製剤とニコチン酸を合わせたお薬です。
脂質代謝を改善させる働きがあます。脂肪組織からトリグリセライド(=中性脂肪)の元になる物質を作らないように働き、血液中の中性脂肪を低下させる効果があります。よく美白効果もあるとされ美容でも使われます。

ニコチン酸誘導体・一覧

  • ニコモール コレキサミン

  • ニセリトール ペリシット

  • ニコンチン酸トコフェノール ユベラ、ニコチネート

オメガ3-脂肪酸製剤

EPA、DHAはイワシ、サバなどに含まれる成分で、中性脂肪を減らし、血小板の凝集を抑えて、血管の中で血栓ができるのを抑えます。
脂質異常症(高脂血症)はコレステロールやトリグリセリド(中性脂肪)の数値異常がおこり、動脈硬化を早めるなど様々な病気の温床となります。
肝臓においてコレステロールやトリグリセリドなどの脂質が作られています。
体内のリポ蛋白という物質はコレステロールやトリグリセリドを含み、このリポ蛋白が代謝されるとトリグリセリドなどによって、分解されます。

本剤は魚の油が原料となっているEPA(イコサペント酸)製剤です。EPAは肝臓での脂質の合成・分泌を抑え、リポ蛋の代謝を促進させることでトリグリセリドの分解を促進する事により血液中の脂質を低下させます。
またオメガ3-脂肪酸製剤、は血小板凝集作用(血液が固まりやすくなる)を抑える抗血小板作用や血管壁に入り動脈の弾力性を保持するなどの効果もあります。よって、閉塞性動脈硬化症やそれに伴う疼痛や冷感などの改善に使用されます。

オメガ3-脂肪酸製剤・一覧

  • エパデール(EPA製剤)

    • 閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感などの改善に使用されます。
    • 注意点:ワルファリン(ワーファリン)、エドキサバン(リクシアナ)、アスピリン(バイアスピリン、バファリン)クロピドグレル(プラビックス)など他の抗血栓薬と併用のさいは出血に注意が必要です。併用により出血しやすくなったり、出血が止まりにくくなるおそれがあります。
    • 実際は、どの程度影響するかは分かりません。臨床では殆ど気になりません。
  • ロトリガ

    • EPAとDHA(ドコサヘキサエン酸)を主成分とする製剤です。
    • 注意点:エパデールと同じです。ワルファリン(ワーファリン)、エドキサバン(リクシアナ)、アスピリン(バイアスピリン、バファリン)やクロピドグレル(プラビックス)など他の抗血栓薬と併用のさいは出血に注意が必要です。併用により出血しやすくなったり、出血が止まりにくくなるおそれがあります。実際は、どの程度影響するかは分かりません。臨床では殆ど気になりません。

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

腸管からのコレステロール吸収を阻害することによって、血液中のLDLコレステロールを減らします。脂質異常症(高脂血症)は、コレステロールやトリグリセリドの数値が高くなり、その状態が持続する事により動脈硬化を引き起こします。動脈硬化により、様々な病気(脳卒中、心筋梗塞)などが起こります。人間の体では、食事及び胆汁由来のコレステロールは主に小腸で吸収されます。小腸でコレステロールが吸収されるのに小腸コレステロールトランスポーター(NPC1L1)という物質が必要です。
エゼチミブは、小腸内にて小腸コレステロールトランスポーターを阻害し、食事及び胆汁由来のコレステロールが血液中へ取り込まれる事を抑制し、血液中のコレステロール(特にLDLコレステロール)を低下させます。

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・一覧

  • ゼチーア

    • 副作用:主に便秘、下痢、腹痛、腹部膨満感、吐き気などが時々あります。
  • アトーゼット配合錠

    • アトルバスタチン(リピトールなどの成分)との配合剤
  • ロスーゼット配合錠

    • ロスバスタチン(クレストールなどの成分)との配合剤

PCSK9阻害薬

LDLコレステロールの肝臓への取り込みをコントロールするPCSK9という酵素の働きを抑えて、LDLコレステロールの肝臓への取り込みを促進させ、血液中のLDLコレステロールを減らします。頑固な高脂血症の最終兵器です。
適応は、「家族性高コレステロール血症(FH)、高コレステロール血症」となっており、LDL-Cが極めて高く心血管イベントの発現リスクが高いと医師に判断される方、スタチン系薬剤で治療抵抗性の場合に限る。となっております。
上記の様々な薬剤でコントロール不良であった方に適応があります。

PCSK9阻害薬・一覧

  • レパーサ

  • プラルエント

    • 用法は2週間に1回、あるいは4週間に1回皮下注となっています
    • 副作用:検査値異常があり、血糖値上昇、肝機能上昇、CK上昇などが報告されています。

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(初診受付 12:40まで)
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(初診受付 19:00まで)

・・・15:00まで(初診受付 14:40まで)

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